価値創造コラム:「コミュニティからのイノベーション」
「自分やじるし」と「相手やじるし」 [3]
■「相手やじるし」の駅員さん
私がした質問は簡単なものでした。
「12:00までに箱根に行きたいのですが、どう行ったら一番早いですか?」
その瞬間、駅員さんの表情が変わりました。
まさに、プロの表情でした。
「箱根ですか?それなら・・・」
駅のダイヤを確認し、頭の中にある路線図を組み立てて、
最適な経路を計算してくれているようでした。
そして、色々と質問してくれました。
「箱根湯本駅ですか?」
「特急じゃなくても大丈夫ですか?」
「乗り換えが多くてもかまいませんか?」
「12:00は、少し過ぎるかもしれませんが、大丈夫ですか?」
このとき、駅員さんの意識は「相手やじるし」になって、
お客(私)の目的を達成することだけに集中してくれました。
さまざまな質問で、お客(私)の真のニーズを引き出し、
最適な解決策を提供することに一生懸命でした。
この時、駅員さんには、「自分がどう思われるか?」という考えは、
頭の中にはなかったろうと思います。
そして、駅員さんにお礼を言い、
教えられた経路で、無事、箱根に到着したのでした。
駅員さん、ありがとうございました!
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