価値創造コラム:「コミュニティからのイノベーション」
キャズム理論を理解して、
事業をスムーズに立ち上げる [2]
■テクノロジーライフサイクル
製品が市場に受け入れられていくプロセスにおいて、その需要量は 導入期、成長期、成熟期、衰退期に従って変化します。
このプロセスのどの時期に、どんな人が商品を買うのか、それをモデル化したのがテクノロジーライフサイクルです。
製品を買ってくれる人は、こういう順番で現れます。
(1)イノベーター(Innovators) ・・・すぐに飛びつくオタク
(2)アーリー・アダプター(Early Adopters) ・・・新しい物で自慢したい人
(3)アーリー・マジョリティ(Early Majority) ・・・役立つなら新商品を買う人
(4)レイト・マジョリティ(Late Majority) ・・・周りが使ってるから買う人
(5)ラガード(Laggards) ・・・買わない人
「普通の商品ライフサイクルと、 ITのテクノロジー・ライフサイクルっていうのは違いがあるぜ」、というのがムーアの主張です。
それは、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間にキャズムがあることです。
確かに、システムを売っていると、たまに新しいものを買ってくれる会社があります。
正確にいうと新しいものを買ってくれる“人”がいるわけです。だいたい、情報システム部の部長さんだったりします。
彼らが何をしたいのかというと、ひとつは、「業界の中で最先端のことをやってる」とアピールしたい。あわよくば業界誌とか IT雑誌の記事になりたいのです。
もうひとつは、「自分なりのあるべき姿を実現したい」ということ。 ITのあるべき姿のコンセプトを持っている方が責任者で、たまたま自分のコンセプトをサポートしてくれるような提案をされると、他社で実績がなくても買ってくれることがあります。
「全世界から、同じデータに瞬時にアクセスできるようになるべきだよね〜」とか、確かにそうあるべきだけど、コストを度外視した発言をするような人です。
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