価値創造コラム:「コミュニティからのイノベーション」
正しいブレインストーミングで、
成功する事業アイデアを生み出す [9]
■ブレストがうまく行かない理由
前章までで、ブレストのやり方はご理解いただけたかと思います。
しかし、基本的なやり方を理解しただけではブレストはうまく行きません。
では、どういったことに気をつけなければならないのでしょうか?
失敗する理由として、大きく以下の 4つがあげられます。
- 雰囲気作りの失敗
- 同じタイプの人が集まる
- 不明確なテーマ設定
- 参加者の知識不足
■雰囲気作りの失敗
ブレインストーミングは、和気あいあいと和やかに、かつ活発な雰囲気の中で行われるべきものです。
しかし、メンバーの中に初対面の人や、苦手としてる人などがいると、それらの人が自分のことをどう見るかということばかりに気がいき、本領を発揮しにくくなります。
そういう中で出されるアイデアは、綺麗事や無難なものが多く、おおよそ問題が解決できるアイデアにはほど遠いものとなります。
このような状態のまま、ブレインストーミングを始めると、いくらマニュアル通りに進めても参加者の気が高ぶらないのでうまくすすみません。
■同じタイプの人が集まる
ブレインストーミングとは、よりたくさんのアイデアを出すものですが、それは他の人のアイデアを聞いた上で自分のアイデアを出す、というものです。
自己主張の激しい人ばかりが集まると、一斉に「こういうのはどうだ?」と自分のアイデアだけを主張しがちになります。
他の人のアイデアに耳を傾けないと、ブレインストーミングならではの、「人のアイデアから生まれる新しいアイデア」を出す機会を失います。
単なる「アイデア出しの一方通行」や「発散の場」と化してしまってはいけません。
また、逆に、人前で意見を述べるのが苦手な人ばかりが集まると、沈黙が続き、場が硬直し、活発なブレインストーミングとは程遠いものになります。
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