価値創造コラム:「コミュニティからのイノベーション」
正しいブレインストーミングで、
成功する事業アイデアを生み出す [4]
■ブレストの大きな効果
ブレインストーミングの効果と言えば、当然、問題を解決するアイデアが出ることだとお思いになるでしょう。
しかし、ブレストにはアイデア以外に波及的な効果があることも見逃してはなりません。
ブレインストーミングの効果は、大きくこの 3つに整理できます。
- 問題解決のアイデア創出
- チームの問題解決能力の向上
- チームワークの強化
普通はこの一つ目にだけ焦点が当たっているのですが、ここでは、「チームの問題解決能力の向上」と、「チームワークの強化」について解説して行きます。
■チームの問題解決能力の向上
ブレインストーミングを行うと、他人の意見を多く聞くことになります。
このとき、参加者は他人の知識や思考ロジックに触れているのです。参加者は今まで自分になかった知識を増やすことができ、新しい思考のロジックを身につけることができます。
また、今までの自分の思考や推論のパターンが限られていて、偏りがあったことに気づきます。この体験により、 1つの考えに囚われず、もっとよい方法があるのではないかという認識、つまり広い視野を持つことができるようになります。
参加者の一人一人がこのように「考える力」を向上させることで、チーム全体の問題解決能力を格段に向上させることができるのです。もう少し専門的には「メタ認知力」が向上するということです。
チームメンバーの中には、「自分のアイデアなんて取るに足らない」とか「こんな解決策は適切でない」という思考の枠に囚われている人もいるでしょう。しかし、他メンバーの意見を聞くことで、「こんな方法を提案しても良いんだ」と気づき、チームの中での安心感を得ることが出来ます。
ビジネスで成果を出すには、スキルを磨くだけでなく、こういったマインドを構築することも大変重要です。これは、 NLPという心理学的な手法でも裏づけのある理論ですので、ぜひ参考にして下さい。
また、ブレインストーミングの参加者の中に、その道のエキスパートが混ざることで、エキスパートの思考パターンを身につけることができ、チームの学習スピードが早まります。
短期的な問題解決だけでなく、長期的に人材を育てる上でもブレインストーミングは有効な手段なのです。
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